フェスのような熱狂と興奮! 12000人が参加し過去最大に盛り上がった「IVS 2024 KYOTO」

2024.07.23
#スタートアップニュース

2024年7月4日(木) から3日間に渡り日本最大級のスタートアップカンファレンス「IVS2024 KYOTO」が開催された。IVSは国内外を代表する経営者・経営幹部、起業家、投資家、技術専門家が集い、意見交換と交流を深める場。2007年にスタートして今回で18年目、31回目の開催の場は京都。運営発表によると参加者数は過去最大の12,000人超となり、200近いセッションに約600名のスピーカーが登壇し会場は熱気に包まれた。

 音楽フェスのような盛り上がり

 冬は寒くて、夏は暑いのが京都。その理由は盆地だからだとか。だが、今年の夏が格別暑く感じたのは、地形や気候のせいだけではないだろう。31回目の開催となった日本最大級のスタートアップカンファレンス「IVS2024 KYOTO」には、世界中から多くの人が押し寄せ、これまでにない盛り上がりを見せた。

会場は、大きく4つのエリアに分かれている。スタートアップに関わる全ての人を対象としたNEXT STAGE、経営者および投資家向けのGROWTH AREA、社会課題への挑戦をテーマとしたPITCH PARK、そしてシリーズB以降のスタートアップや大規模アセットマネージャーなどを対象としたUNLOCK AREA。「IVS2024 KYOTO」では、それぞれのエリアで様々なセッションが同時多発的に開催。また、公式イベントの前後には、300を超えるサイドイベントが開催される。次はどこに行こう、なにを見よう、誰の話を聞こうと迷いながら会場を巡っていると、まるで大規模フェスに来ているような気分になる。実際、会場にいると、フェスと似たような興奮と熱狂を感じる。

「友人に誘われてきたんですが、こんなお祭りのような雰囲気だとは思っていませんでした。これまでスタートアップって自分とは別世界の出来事のように感じていたんですが、自分より年下の人たちががんばっているのを見たら、僕もなにかやれるんじゃないかと(笑)。いい刺激をたくさんもらっています」(30代・会社員)

「映画を観ているような」プレゼンテーション

IVS最大の目玉は、なんといっても国内最大級のピッチイベント「LAUNCHPAD」。その名が示すとおり「まだ世に出ていないアーリーステージのスタートアップの飛躍を支える発射台になりたい」という思いから立ち上がったピッチイベントで、過去に登壇した企業のうち、60社以上がEXITを果たし、40社以上が10億円以上の資金調達に成功したという。

今回も300社以上(海外企業約20%)の応募の中、予選を勝ち抜いた計15社の決勝進出者が、自社プロダクトと熱い思いを6分間のプレゼンテーションで発表した。

テーマは多彩だったが、今回目についたのは、具体的な課題に、AIや衛星データ、ディープテック等のテクノロジーを掛け合わせて解決するソリューション。やはりここまでたどり着いた15社は、プレゼンテーションも見事。わずか6分間のなかで、独自の視点や画期的テクノロジーについて興味深く説明。観客として参加しているだけなのに、彼らの熱意を感じ、その渦に巻き込まれていくような感覚になる。

審査員もその熱を感じ取ったようだ。「未来を感じるサービスが多かった」、「日本のスタートアップが新たなステージに来たと感じた」、「映画を観ているような圧倒される時間だった」、「海外のマーケットを見ていることが頼もしい」。彼らのお世辞抜きのコメントが各社の奮闘を物語っていた。

その渦に巻き込まれてみよう

優勝したのは、圧倒的なピッキング効率・格納効率を実現する大規模・超高密度な自動倉庫システム「RENATUS」を提供する東大発ベンチャー「RENATUS ROBOTICS株式会社」。彼らはここが音楽フェスのような場だということを理解していたのかもしれない。決勝の舞台では、ダッシュで入場するなど躍動したプレゼンテーションを披露。ステージを広く使いながら、感情のこもったプレゼンテーションで会場を沸かせた。

今回会場で感じたスタートアップを推進するような圧倒的な熱気「IVS2024 KYOTO」は、この日、この場所だけのものではないだろう。空気は確実に変わっている。いま全国でスタートアップカンファレンスが頻繁に行われている。起業家・起業家予備軍はもちろん、企業の新規事業開発担当者などイントレプレナーにとっては、ビジネスにとって大切な場所だろう。だが、観客として参加していても、ムズムズするような刺激を受ける。その渦に巻き込まれることは、楽しくワクワクするような経験になる。ここから人生が変わるかもしれない。スタートアップをもっと身近に感じたいなら、このようなイベントに足を運ぶべきだ。あなたの背中を押す“なにか”に出あえるかもしれない。

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