【FUTURE TALENT STARS PROGRAM 2024】 ReGACY Innovation Group成瀬氏が語った 「スタートアップを成功に導くアイデアの生み出し方」

5月にFUTURE TALENT STUDIO(FTS)で募集開始した「FUTURE TALENT STARS PROGRAM 2024」。テーマは自由だというが、そもそもアイデアをどう生み出せばいいのか。先日のイベントで、ReGACY Innovation Group株式会社の成瀬功一代表取締役社長がアイデアの生み出し方についてレクチャーを行った。
どんな人がどんなことをやるのか
起業しよう! 新規事業を立ち上げよう! と思っても、すぐにこれまでにないような画期的、独創的なアイデアにたどり着けるとは限らない。そこで、6月24日に開催されたのが「FUTURE TALENT STUDIO特別トークセッション&起業サポートプログラム説明会」だ。イベントでは、FTSを運営するReGACY Innovation Group株式会社の成瀬功一代表取締役社長による「アイデア創出レクチャー」も開講。これまで数々のスタートアップ起業を見てきたイノベーションコンサルティングのプロフェッショナルによるレクチャーから、アイデア創出のためのいくつかのポイントを紹介したい。
成瀬氏がまず語ったのは、これからの社会で求められる人材について。成瀬氏はスタートアップ業界において、ときにアイデアと同等に重視されるのが「人柄、人となり」だと語る。
「起業家であるかどうかにかかわらず、大企業においても中小企業においても、あるいは政府や自治体においても求められているのは、新しい価値を生み出せる人材です。これまでは効率化、差別化をしていく人材が必要だったので論理的思考力の高かったり、決められた仕組みの中でより早く間違いなく正確にやれたりする人が求められていました。でも世の中が求めているものが大きく変わっていく時代においては、次の未来に向けて目の前にある課題を解決していくことができる人、あるいは次の時代を見据えて新しい方向に人を、世の中を導けるような能力を持つ人たちが求められていると私は考えています」
スタートアップに必要なのは、「独自の視点」と「自分だけの圧倒的な強み」。
「起業でも事業でも生き残るのは、その領域ではやっぱナンバーワンだけ。お客さんのこと、マーケットのこと、関連する技術のことを知り尽くしていて、何を聞かれても自分自身の独自の視点から語ることができる。そういう経営者は成功する可能性が高い。そしてもうひとつ大切なのが圧倒的な強みがあること。新しいことにトライしてどんどん積み上げてきた経験は、結果的に圧倒的な強みに繋がる。やっぱり多くの成功している経営者、企業は、誰よりもやり尽くしている、調べ尽くしている。そのうえで、圧倒的な行動力でもっといいビジネスができるか、いいサービスができるか、いい技術ができるかっていうことにトライして、それを積み上げていくことが成功への道のりになると思います」
アイデアマンが陥りがちな失敗
他とはちがうアイデアは自分のなかにあることも多い。
「会社や他の人に言われるでもなく取り組んでいるようなこと、調べているようなことはありませんか? 普段の自分自身の生活や業務の中に何かしらの答えがあると思います。本気で起業、新規事業をやろうと思ったら、一生これしかやれなかったとしてもやっていきたいなって思えることを選ぶべきです。最初はうまくできなくても興味、関心があればやっていくうちに自分から学ぶようになるし、成長していく。圧倒的な強みの原動力になるのはやっぱこういうものを選ぶことだと思います」
大切なのはビジネスの視点を忘れないこと。
「当たり前ですがビジネスは、お金が払う人がいて初めて回り始める。どれだけいいものができても欲しい人いなかったらビジネスにはならない。スタートアップの失敗要因のアンケートで失敗要因としていちばん多かったのは、色々やったが誰も欲しい人いなかったということ。実際、アイデアが豊富な人ほど、誰が欲しいかという観点を結構落とし見落としてしまいがち。 この商品、サービスを欲しがるお客さんいるのかを考え抜けた企業が成功している。3200社のアンケートの結果、成功した企業が創業期に注力した活動は課題の発掘なんです。逆にうまくいかなかった企業はプロダクトの検証に時間を使っている。ソリューションを見つけることと、誰に何を提供するということをマッチアップさせるってこことが重要です」
何度失敗してもチャレンジする
レクチャーでは、過去に成瀬氏が関わったさまざまな企業の立ち上げ時の事例を紹介。なかにはこんな事例もあったそう。
「新しい事業のアイデア出しまくって、その中で1番良さそうなものを詳しい人に評価してもらうということをひたすら繰り返したり、一度立ち上げたサービスを何回も何回も作り直してようやく成長する事業に至ったという事例もあります。ある企業では、自身の視点とお客様の課題とその解決法という3つの項目でひたすら100個書き出した。その中で課題の深そうな本当お客様が結構困ってそうなものだったり、他の会社がやってなさそうなものだったり、自分がやってみたいなとか自分の興味が続きそうだと思うこれかっていう観点で絞って決めてそれで立ち上げた。その会社は先日東証マザーズで上場しました。何度失敗しても成功するまでチャレンジしていくっていう人が、最後に成功する部分もある。トライし続けることは成功の唯一の道でもあるということも覚えておいてほしいと思います」
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