入山章栄教授の「最新スタートアップ講座」vol.15 「アイデアも情熱もある! 最初にやるべきことは?」

早稲田大学大学院文学経営管理研究科教授であり、長年日本のスタートアップについての研究を続けてきた経営学者の入山章栄先生による最新スタートアップ講座。新入学生、新入社員として新しい人生を歩み始めた人も多いこの季節。スタートアップしたいと思ったとき、最初にすべき行動について入山先生にお訊きしました。
応援してくれる仲間を見つける
春本番、新しいことを始めるのに最高の季節だ。フレッシュな気分の今、スタートアップにチャレンジしたいという野望を抱えている人もいるのではないだろうか。自分だけのアイデアがあり、誰にも負けない情熱がある。でもスタートアップなんて、どこから始めればいいのかわからない。そんな“スタートアップ新入生”に向けて、入山先生からオリエンテーション。
「お金は最低限会社を作れる程度あれば大丈夫です。本当にいいアイデアを持っていて、情熱があれば投資してくれる人は見つかります。難しいのは人。スタートアップを成功させるのに不可欠なのは、自分のアイデアを認め、応援してくれる仲間の存在です。特にスタートアップに知見のある“界隈”の人、できれば先輩アントレプレナーに出会うことができれば、一気にやるべきことが見えてくると思います」
スタートアップ“界隈”と言われても、まわりにそんな人はいないという場合はどうすればいいのだろうか?
「最初から人脈がある人なんてそうそういないですよ。まずは友達や同僚など、自分のまわりの人にスタートアップする意志があるということを伝える。自分のまわりには界隈に繋がる人はいないかもしれないけど、友達の友達、同僚の友達、同僚の友達の友達には、そこに繋がる人がいるかもしれない。10人に話してダメなら20人、20人でダメなら50人とどんどんいろいろな人に話して、とにかく繋がりのある人を見つける。ネット上でも人脈を作れる時代ですから、アイデアと情熱が本物であれば、必ず突破口になる人は見つかるはずです」
会社員が相談相手に選ぶなら……
誰かに自分のアイデアや情熱を伝えるというのは、いわばピッチやプレゼンと同じ。起業してからも必要なスキルと思ってチャレンジするのもいいかもしれない。行動すること、夢を口にすることがいかに大切か。先生が自分自身の体験をもって語る。
「僕はアメリカで博士号を取りたいと思って、留学が決まる前に、無理やりニューヨーク大学とUCLAの教授にアポイントをとって会いに行ったんですよ。ニューヨーク大学の教授からは『その程度の覚悟では無理』とボロクソに馬鹿にされ、UCLAの教授は逆に頑張れと言ってくれました。そのどちらもいい経験。自分に足りないものも見えたし、励ましももらえた。あの経験があるから、今があると思っています」
気をつけたほうがいいのは社会人の場合。相談する相手を間違えると、夢を潰されることにもなりかねない。
「特に日本の大企業というところは、スタートアップとはまるで別の論理で動いています。応援してくれる人もいると思いますが、本業をおろそかにしていると考える人もいるかもしれない。相談する人は慎重に選んだほうがいいと思います。個人的にオススメなのは、出世のラインから外れた変わり者の先輩社員(笑)。だいたいスタートアップで成功している人って、大企業から変人と見なされているような人。保守本流でバリバリやっている人より、スタートアップのマインドに近いものを持っているかもしれません」
スタートアップ界隈にも要注意人物がいるそう。
「スタートアップはかなり大きな産業になっていますから、反社会系、もしくはそれに近い関係の人間もちらほらいます。でも表から見ているだけではなかなか見抜けない。大切なのは情報収集。付き合いを深める前に、その人間が信頼できるかどうか、注意深く見ていったほうがいいと思います」
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