ここから日本の希望が生まれる! 「GRIC2024」オフラインイベントレポート

11月12〜14日、3日間にわたって開催された国内最大級のスタートアップカンファレンス「GRIC2024」。2,200以上のスタートアップが参加、世界63カ国からの総登録者数は11,000人、スピーカーと審査員だけでも220人以上という超がつくビッグイベントのオフラインイベントに参加。熱気に満ちた会場の様子をレポート。
ビッグネームが次々登壇
満員の会場から「おおっ」という声があがる。オフラインイベントの冒頭を飾ったのは、石破茂首相のビデオメッセージ。続いて三木谷浩史・楽天グループ代表取締役会長兼社長が登壇し、通信業界の変革とグローバル戦略について熱く語ると、会場がどんどん熱気を帯びていく。その後も堀義人、堀江貴文、新浪剛史、小澤隆生……登壇したのは、日本の経済界、スタートアップ界のスーパースターばかり。「GRIC2024」は間違いなく日本最大級かつもっとも参加する価値のあるスタートアップカンファレンスだった。
5分間の高速壁打ち「SPEED DATING」
ステージが3つあり、時間も重なるため、どのステージで誰の話を聞くか迷う。だが迷っていると、どの会場もあっという間に席が埋まってしまう。しかも会場内にはスタートアップやCVCのブースも多数出展していて、それぞれじっくり見たい、話を聞いてみたいという誘惑にもかられる。そんななかでもひときわ熱い空気を放っているように感じられたのは、国内外24社の投資家、事業会社と高速壁打ちができる「SPEED DATING」のコーナー。順番待ちになるほどの人気となったこのコーナーでは、スタートアップの面々が投資家と5分間の壁打ちを行う。時間が短いがゆえの熱のこもったプレゼンテーション。参加者は何度でも壁打ちにチャレンジできるため、ピッチのスキルアップには最適。ここで学び成長するスタートアップが今後、スタートアップシーンを賑わしてくれるのではないだろうか。
「GRIC PICHT」最高賞はWOTA株式会社
多くの超名人が登壇したこの「GRIC2024」のオフラインイベントだが、最大の見どころはやはり、17のスタートアップが参加した“世界に挑戦する”ピッチコンテスト「GRIC PICHT」。今回のテーマは「GREEN」「HEALTHCARE」「UPRISING DIGITAL」の3つ。このピッチコンテストに参加しているのは選びぬかれたスタートアップだ。どのピッチも魅力的で、そして応援したくなる熱意を持っている。そのなかから各部門の「THEME AWARD」選ばれたのは、「GREEN」部門が、水道のない場所での水利用を実現するポータブル水再生処理プラントや水道のない場所に設置できる手洗いスタンドを開発するWOTA株式会社。「HEALTHCARE」部門が、ナノテクノロジーと免疫療法の融合技術の実用化を目指すユナイテッド・イミュニティ株式会社。「UPRISING DIGITAL」高解像度カメラや超音波プローブなどの各種センサーが捉えた点検データを蓄積・分析するAIデータプラットフォームなどを運営する株式会社ハイボット。そして、最高賞となる「GRAND AWARD」にはWOTAが選出された。
「大変光栄でございます。メンバーが一丸となって国内外の問題解決に取り組んでいるので彼らに感謝したいですし、その上でさらにインパクトある事業を目指していきたいと思います」(WOTAバイスプレジデント インキュベーションクラン統括兼バイスプレジデント グローバル渉外 山田 諒氏)
10時にスタートしたオフラインイベントが終了したのは19時。ビジネスマインドを刺激するイベントやトークが次々と行われていたため、あっという間に感じられた。スタートアップイベントがおもしろいのは、ここがゴールではなく、あくまでもスタート地点だということ。ここからどんなスタートアップがどんなふうに飛躍していくのか、これからも見守っていきたい。
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